
約束
遠い昔、僕は、その存在と約束をした。この世界に生れて生きる内に その存在との約束を忘れかけている。毎日が単調ではあるが、かなりの精神的な集中を必要とする。その中で、その存在との遠い約束を 忘れかけている。いま目の前にある現実の方が リアリティがあるものだから、心の中に仕舞いこまれた約束が 忘れられようとしている。目覚めれば、いつの時もそうであったが、その大切な約束を忘れて生きた人生を 強く後悔した。また同じ過ちを繰り返すのか?もうあの後悔を刻む苦しみは厭だ。思い出したい。僕がこの世界に何を願いとして 何を果たす為に生まれてきたのかを・・残された時間は 刻々と砂時計のように消え去っているのに、その切実感を忘れて、偽りの充実を求めて生きてしまっている。
もう後悔したくない。もう過ぎ去った過去を 虚しく悔む辛さを味わいたくない。今、呼びかけがきて目覚めようとすれば 目覚めることが出来るのに・・このまま目に見える現実の世界を 人間としてただ生きていくのか?どんな深い夢の中にまどろんでいても 目覚めることは出来る。この世界でどんなに充実感を味わっても、この本当の約束が果たされない限り、心に真の充実感が訪れることはない。