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    新聞の記事について

     最近、新聞の特集記事で、特定の薬の副作用について 悪意とも思える論調で書かれることが多い。しかも製品名まで明記して批判している。

     確かに記事にあるような副作用も 頻度は不明だが存在するのかも知れない。しかし全国紙の新聞が 特定の製薬会社の製品名まで名指しして その危険性のみを吹聴することでどのような結果をもたらすのか 意識して書いているのだろうか?その薬が 新聞の特集記事で書かれたような副作用を持っているとしても、その頻度をきちんと明示すべきであるし、その薬の効果によって どれだけの人が苦悩から救われているのかも書くべきではないか 新聞記者だからと言って 一方的な断定は卑怯だと思う。その記事によって被害を被るのは、その薬を製造販売している製薬会社のみではない。

     その記事が出る度に、当クリニックでその薬を処方されている患者さんや家族から次の日に「この薬を服用していて本当に大丈夫なんですか?」といった 不安とも不信とも取れる問い合わせが何件もくる。せっかく症状が改善されて回復に向かおうとしている患者さんが 停滞してしまう。

     このような現実を記事を書いている新聞記者は 自覚して書いているのだろうか?意地の悪い見方をすればマスコミ操作だし、医療費の抑制のために 国からお金でも出ているのだろうか?と考えてしまう。自分の信念に従って新聞記事を書くのは自由ですが、毎日患者さんと共に歩いている医療関係者の気持ちや そこから処方されている薬に希望を託して辛い闘病生活を送っている多くの患者さんへの配慮が 欠落しているように思う。名指しは控えるが、そのような特集記事を頻繁に新聞に掲載している 新聞記者の方に再考を促したい。
    プロフィール
    福岡市中央区天神 心療内科 精神科
    心のクリニック新しい風
    http://atarashiikaze.com

    精神科医ギル

    Author:精神科医ギル
    こんにちわ 私は 一人の精神科医です 同時に一人の患者です
    心に浮かぶままに ブログを書いていきます よろしくお願いします

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