
心の世界
自分では 違う世界をいつも生きている積もりでも 実際にはいつも
同じような世界をグルグル回っているだけのことが多い 閉じられた
空間の中を 無自覚に同じ航跡を描きながら 回っているだけなのか
どうすればこの同じ閉じた空間から開かれた世界や感性の世界に飛び
出していけるのだろう 世界は無数に開かれた空間や感性を与えてい
るのに その世界の中にいる僕らは いつも殆ど変わることも無い世
界を飛び続けている 自分がいつも同じように感じ 同じように世界
を見て感じていることにどれだけの人が気づいているのだろうか?
閉じられたいつも同じような世界を いつも経巡っている もっと
高く飛びたい もっと深く感じたい もっと繊細に感じ取りたい 鈍
感な自分は 気づかぬ内に人を傷つけ 人の心を踏みにじっている
のかも知れない 自分の知らない無自覚の世界で多くの大切な人の心
を傷つけているとしたらこれ程残念なことはない 自分にはその自覚
も悪意も無い ただ気がついていないだけ 鈍感な心では自分が発す
る鋭い刃が見えない 知らない 気づかないで済む問題ではない そ
れは明らかに大切なものや人を傷つけているのだし 本心に反してこ
の世界に不信や怒りの種子を蒔いているのと同じ罪を犯していること
になる 見ている積もりで真実は何も見えてはいない 聞いている積
りでも何も本質的な声を聞いてはいないのかも知れない セルフイメ
-ジに翻弄されて等身大の自分が全く見えてはいない 誰も傷つけた
くはないのに 無自覚に大切な人を傷つけてしまうこの世界 どうす
れば 大切なものがはっきりとこの目に映るのだろう どうすれば
この無益な繰り返しの日々を抜け出て新しい本当の出会いを生きる
ことができるのだろうか?鋭敏で 優しく 深い心の目を開きたい
自由な世界に小さな自分だけの閉じた世界を創造してその中に閉じ
込められてしまった悲しい現実 曇った心には在るがままの自由
な世界が見えてこない いつかこの閉じられた世界を脱して自由な
在るがままの真如の世界を見ることの出来る日が来るのだろうか?