
言っていけないことがある
その場でどんなに愛しいと感じても 何も言ってはいけないことがある どんなに優しい言葉をかけようとも その優しさ故に全ての思いやりが 壊れてしまうことがある
ひとは何故本当のことを言ってはいけないのだろう 痛切にに想うが故にその沈黙に耐えなければならない そこにサヨナラがあるのに何くわぬ顔でおやすみを言わなければいけないことがある
さよならを分かっていながら何事もなかったように日常の何気ない話題でその重さを埋めようとする 終わるものは終わる 去るものは去る この理をいつも受け入れてはいる でも心がズタズタだ 心が血を流しながら表面の顔は笑っている
人間て悲しいね 人間て寂しいね その絆を失ったらどうしようもない一人ぼっちなのに何くわぬ顔をして去ってゆくその人に笑顔で大きく手を振るのか・・・