
願い
その青年は 青い風の中に立って これから迎えようとしている未来を見つめていた その場所まで行かなければ約束を果たすことはできないことも 知っていた
その約束を果たすことが 今世彼にとって命にかえても大切なことだった だから彼は 嘗ての自分にまだ到達していない自分をいつも恥じている 「こんな自分では約束を果たせない」心の中でまるで呪文のように その想いがかけめぐる
早く目覚めたい でも現状の自分の体力は徐々に落ちていき 目の前の仕事をこなすだけで疲れ果てている 本当の自分 目覚めた自分はそうではないことを魂は知っている だから尚更 この情けない弱い自分が耐えがたい
魂はこの世界の遥か向こうに 赴かなければならない約束の地があることを知っている 残された時間が限られていることもよく分かっている サムライのように 西洋の騎士のように 自分を超える大切なものを魂は知っている 遠い遙かな願い 魂が望んだ遙かな夢 明日を知らない特別攻撃隊の若き隊員のように 心だけが走りだそうとする 疲れた身体を置いて 熱い魂が約束の地に向けて走りだそうとする
見果てぬ夢を抱きながら 現実の僕は朝の診察室に一人座っている
その約束を果たすことが 今世彼にとって命にかえても大切なことだった だから彼は 嘗ての自分にまだ到達していない自分をいつも恥じている 「こんな自分では約束を果たせない」心の中でまるで呪文のように その想いがかけめぐる
早く目覚めたい でも現状の自分の体力は徐々に落ちていき 目の前の仕事をこなすだけで疲れ果てている 本当の自分 目覚めた自分はそうではないことを魂は知っている だから尚更 この情けない弱い自分が耐えがたい
魂はこの世界の遥か向こうに 赴かなければならない約束の地があることを知っている 残された時間が限られていることもよく分かっている サムライのように 西洋の騎士のように 自分を超える大切なものを魂は知っている 遠い遙かな願い 魂が望んだ遙かな夢 明日を知らない特別攻撃隊の若き隊員のように 心だけが走りだそうとする 疲れた身体を置いて 熱い魂が約束の地に向けて走りだそうとする
見果てぬ夢を抱きながら 現実の僕は朝の診察室に一人座っている