知ること

　これまで僕自身　よく分かっていると思っていたことがある

　その人の説く人生観　世界観　人間観そしてその人自身について

　でも数日前　分っていないこと　しかも殆ど分かっていないことが分かった　がっかりせずに何か嬉しかった

　何も見えていなかった　ただ分かっているつもりになっていただけだった　その人について或いはその人が　その心に抱いていることについて　本当に何万分の一も理解してはいなかった　不思議と心が爽やかになった

　何も分かっていなかった自分に気づいて爽やかになるのも変だけど　本当に心がスッキリした感じがする　その自分の目の見えない現状に気がついて謙虚になる　自分が見ている世界　感じている世界なんて真実の世界に比べれば　本当に小さな世界なんだなあと痛感される　何も見えず　何も分かっていない自分が感じられると　世界に対して謙虚になるし　深い感謝の気持ちが湧いてくる　自分の目が節穴であることが　素直に嬉しい　これから本当の世界
について　本当のことについて少しづつ知っていける気持ちになる

　何も見えていない自分に気づいて　道の出発点に一人立っているような気持ちでいる